惣光寺(読み)そうこうじ

日本歴史地名大系 「惣光寺」の解説

惣光寺
そうこうじ

[現在地名]和歌山市太田

太田おおだの南西部にある。音浦山大満院と号し、高野山真言宗。本尊毘沙門天。太田惣光寺中古縁起(紀州今昔)によると、空海が音浦おとうら(現花山)の麓で金銅の毘沙門天を見つけ、そこに一宇を建立したことに始まるという。永保二年(一〇八二)六月に日照りが続き、この毘沙門天に祈雨して雨が降ったため、勅命によって伽藍が創営されたという(紀伊国名所図会)。さらに前記縁起には、天正年間(一五七三―九二)雑賀一揆によって本堂が焼かれたが、毘沙門天像は当地の太田おおた城中に安置され、一宇が建立されたという。この地は毘沙門塚びしやもんづかとよばれ、現在も小祠が祀られている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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