デジタル大辞泉
「愚図」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ぐず・る ぐづる【愚図】
(「愚図」は当て字)
[1] 〘他ラ四〙 言いがかりをつける。言いがかりをつけて、困らせる。ゆする。
※
浄瑠璃・奥州安達原(1762)三「おいらが往てぐづりかけて爰へおこすは」
[2] 〘自ラ五(四)〙
※
十三夜(1895)〈
樋口一葉〉下「それはお前人困らせといふ物、愚図
(グヅ)らずに行ってお呉れ」
[
補注]
語源について、「
口舌(くぜ)る」からとも「
公事(くじ)る」からともいう。
ぐず ぐづ【愚図】
〘名〙 (形動) (「愚図」は当て字)
① 動作がのろいこと。はきはきせず決断に乏しいさま。また、そのような人。
※浄瑠璃・
忠臣金短冊(1732)三「まづ否応はぐずにして、むかひに来た時の事」
※
歌舞伎・鼠小紋東君新形(
鼠小僧)(1857)二幕「とんだぐづに出っくはして、面倒でござりますから、ちょっと一ぺい飲まして来ます」
ぐずり ぐづり【愚図】
〘名〙 (動詞「ぐずる(愚図)」の
連用形の
名詞化。「愚図」は当て字)
① ぐずること。言いがかりをつけること。また、その人。
※歌舞伎・
桑名屋徳蔵入船物語(1770)二「こいつは碌な奴ぢゃない。今日の御芽出度を見かけて、ぐずりにうせたのぢゃ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報