朝日日本歴史人物事典 「慶光院守悦」の解説
慶光院守悦
戦国時代の尼。伊勢慶光院初代院主。永正3(1506)年に伊勢内宮の五十鈴川の宇治大橋を諸方に勧進して建立し,橋供養をした。のち伊勢内外宮を勧進によって建立した慶光院主たちの先鞭となる。すでに延徳3(1491)年に宇治大橋を架けたともいわれ,上人位を得て守悦上人と称す。熊野比丘尼出身で,熊野と伊勢を往復。宇治畑町の弁天堂の穀屋で勤行したと伝えられる。<参考文献>大西源一「伊勢の勧進聖と慶光院」(『神道史学』3号),脇田晴子『日本中世女性史の研究』
(脇田晴子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報