精選版 日本国語大辞典 「懦」の意味・読み・例文・類語 だ【懦】 〘 名詞 〙 気の弱いこと。いくじがないこと。怯懦(きょうだ)なこと。臆病。[初出の実例]「嗟、夫れ懦に流れ易き者は、治世の弊」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)三)[その他の文献]〔春秋左伝‐昭公二三年〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「懦」の読み・字形・画数・意味 懦17画 [字音] ダ・ジュ[字訓] よわい・ゆるい・おとる[説文解字] [字形] 形声声府は需(じゆ)。需に(どう)・儒(じゆ)の声がある。〔説文〕十下に「駑(どじやく)なり」(段注本)とし、また「柔なり」とする訓があったようである。需は雨乞いをする巫祝の形。(ぜん)も需と声義の近い字で、懦弱の意がある。需・の字に含まれている而(じ)の形は、頭を(こん)にした巫祝の形。その人をといい、雨乞いする儀礼を需といい、巫祝から出て儀礼に携わる者を儒という。[訓義]1. よわい、やわらか、ゆるやか。2. おとる、つたない。[古辞書の訓]〔名義抄〕懦 ヨワシ/ ツタナシ[語系]懦nuai、・・njiuanはみな而に従い、その声義を承ける字である。・軟njiuanも同声。(なん)は人の後ろより胯間に手を入れる形で、皮膚の最も柔らかいところ。nuan、nunも声義近く、みな柔弱の意があり、これらは一系をなす語とみてよい。[熟語]懦闇▶・懦▶・懦怯▶・懦響▶・懦衿▶・懦襟▶・懦愚▶・懦弛▶・懦者▶・懦弱▶・懦▶・懦孱▶・懦退▶・懦鈍▶・懦軟▶・懦薄▶・懦靡▶・懦品▶・懦夫▶・懦庸▶・懦劣▶[下接語]畏懦・怯懦 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報