デジタル大辞泉 「我意」の意味・読み・例文・類語 が‐い【我意】 [名]自分一人の考え。自分の思うままにしようとする心持ち。わがまま。我が。「あくまでも我意を通す」[形動]《中世後期以降の口語》1 自己中心で独断的な考えや意志を押し通そうとするさま。「―ナ者」〈日葡〉2 程度がはなはだしいさま。たいそうである。ひどい。むやみだ。「天の気がをりて―なれば旱ひでりになるぞ」〈詩学大成抄・一〉「―に働いて、息が切れべいならば」〈雑兵物語・上〉[補説]本来形容動詞として成立していたものと思われるが、のちに「がいな」「がいに」という形でのみ用いられる。[類語]我・意地 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「我意」の意味・読み・例文・類語 が‐い【我意・雅意】 [ 1 ] 〘 名詞 〙① 自分の心。また、常の志。[初出の実例]「君魂花発馳二宮掖一、我意鴎飛到二海門一」(出典:田氏家集(892頃)下・奉酬讚州菅使君、聞群臣侍内宴賦花鳥共逢春、見寄什)[その他の文献]〔漢書‐蕭望之伝〕② ( 形動 ) 自分の考えを押し通そうとする心。気ままな心。自分勝手な考え。また、そのようなさま。勝手きまま。わがまま。〔色葉字類抄(1177‐81)〕[初出の実例]「偏(ひとへ)に太政入道の雅意(ガイ)の所行也」(出典:源平盛衰記(14C前)三)[ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 程度が標準よりぬきんでているさま。良い意味にも悪い意味にも用いる。けたはずれなさま。[初出の実例]「高祖はいかい志ぞ、項羽はがいなものぞ」(出典:史記抄(1477)一三)我意の語誌室町期の抄物等には、仮名書きの例が現われ、多くは「ガイナ」「ガイニ」の形で、程度の甚だしいさまを表わす。これは現代でも各地の方言で、用いられている。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例