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戦時作戦統制権移管の米韓合意 せんじさくせんとうせいけんいかんのべいかんごうい

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知恵蔵の解説

戦時作戦統制権移管の米韓合意

戦時作戦統制権とは戦争などの有事に軍部隊の作戦を指揮する権限のことをいう。2007年2月の米韓国防相会談で、米軍が持っている朝鮮半島戦時作戦統制権を12年4月に韓国軍に移すことで合意した。1950年からの朝鮮戦争、それへの米軍主体の国連軍派遣という背景から、韓国は自軍の作戦指揮権を50年にマッカーサー国連軍司令官に委譲した。作戦統制権に改称されたあと、78年の米韓連合軍司令部発足によって、この権限は米韓連合軍司令官(在韓米軍司令官が兼務)が継承した。盧泰愚(ノ・テウ)政権時代(88年〜93年)に韓国軍への返還要求が高まり、94年には平時の作戦統制権が移管された。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領(03年〜08年)はさらに「自主国防」を強調し、戦時の統制権も移すよう求めてきた。米国側としても、朝鮮半島のためだけに3万人近い米兵力を韓国に置くことは中東情勢もあって非合理的であり、また盧武鉉政権になって米韓同盟・関係がやや揺らいだこともあり、早期移管の意向を示した。移管されれば、米韓連合軍司令部は解体され、北朝鮮の想定行動によって各種策定されている共同作戦計画も見直さなければならない。韓国内では、北朝鮮の核問題などが解決しないなかで韓国軍独自の対応能力・装備への不安もあり、野党や元国防関係者を中心に移管合意への強い批判が出た。08年2月に大統領に就任するハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)氏側にも移管時期の再検討・繰り延べをすべきだとの意見があり、12年移管が合意通りに進むかどうかは不透明だ。

(小菅幸一 朝日新聞記者 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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