戦略的投票行動(読み)せんりゃくてきとうひょうこうどう

知恵蔵 「戦略的投票行動」の解説

戦略的投票行動

自分の立場に最も近い政党候補者の当選確率が低い場合、次善の政党・候補者に投票すること。小選挙区制は二大政党制をもたらすという有名なデュベルジェ法則があるが、その法則の背後には、「戦略的投票」の考え方がある。例えば、共産党の候補が自分の主張に最も近いとしよう。小選挙区でその候補が当選する確率が小さい場合、自民党候補を勝利させないために「戦略的」に次善の民主党の候補に投票することがある。反自民党票が民主党と共産党に分散されるとすれば、自民党が漁夫の利を得ることになる。

(蒲島郁夫 東京大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

イチロー

[1973~ ]プロ野球選手。愛知の生まれ。本名、鈴木一朗。平成3年(1991)オリックスに入団。平成6年(1994)、当時のプロ野球新記録となる1シーズン210安打を放ち首位打者となる。平成13年(...

イチローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android