手に掛ける(読み)テニカケル

デジタル大辞泉 「手に掛ける」の意味・読み・例文・類語

・ける

自分で直接行う。「自分が―・けた仕事」
自分で世話をする。手塩にかける。「盆栽を―・けて育てる」
人に処理などをたのむ。「医者の―・けることなく治る」
自分の手で人を殺す。「かたきを―・ける」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「手に掛ける」の意味・読み・例文・類語

て【手】 に 掛(か)ける

  1. 自分で行なう。心のままに行なう。
    1. [初出の実例]「手にかくる物にしあらば藤の花松よりまさる色を見ましや」(出典:源氏物語(1001‐14頃)竹河)
  2. 自分で世話をする。手塩(てしお)にかける。
    1. [初出の実例]「一、同名方へ御手に被懸候清茶一袋・さかな一種被遣」(出典:正秀宛芭蕉書簡‐元祿四年(1691)正月一九日)
  3. 自分の手をくだす。また、自分の手で殺す。
    1. [初出の実例]「同じくは御手にかけまゐらせて、後の御孝養をこそ能々(よくよく)せさせ給はんずれ」(出典:保元物語(1220頃か)中)
    2. 「敦盛を手に掛け申ししこと、あまりにおん痛はしく候ふほどに」(出典:謡曲・敦盛(1430頃))

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