手仕上げ(読み)テシアゲ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

手仕上げ
てしあげ

機械によらず手作業によって工作物を仕上げること。手仕上げの種類には、弓鋸(のこ)による切断作業、加工前の工作物に加工位置を記すけがき作業、やすりがけ作業、きさげがけ作業、たがねによるはつり作業、金属板を切ったり曲げたりする板金(ばんきん)作業、タップやダイスを使ったねじ切り作業、リーマによるリーマ通し作業、スパナ、ハンマー、レンチなどの各種工具を使用しての分解・組立て作業などがある。
 昔は手仕上げといえば、細かい部分的な調整測定を繰り返しながら、機械加工では得られない精度を出すという意味合いが強かったが、近年、NC(数値制御)工作機械の進出によって機械の性能がよくなり、加工時間も短縮され、操作もしやすく手軽に使え、従来ほど専門的な熟練が必要でなくなったと同時に、精度も十分得られるので、現在では、工作機械を使わないで手で加工したり、組立て・分解を行うといった手作業の意味合いが強くなってきている。
 しかしながら、機械の能力がいくら進歩しても手作業はなくならないといわれ、設備、時間、単価、品物の個数などの関係から、むしろ手仕上げで行うほうが都合のよい場合がある。また一方では、昔ながらの精密な手仕上げ作業が依然として求められる場合もある。たとえばブロックゲージで00級より精密なものは最終的に手仕上げによってその精度が確保されることが多い。[清水伸二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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