翻訳|tap
比較的小径の穴にめねじを切る工具。おねじを縦みぞで分割して切刃を形成させたもので,分割みぞは切りくず排出の役目ももつ。手回し用のハンドタップはテーパー付きの食付き部が長いものから,先タップ,中タップ,上げタップと呼ばれ,この3本が1組になっている。すでに貫通している穴にねじを切る場合は先タップのみでよいが,貫通していない穴の場合には先タップから上げタップまで順に取り替えて作業を行う。増径タップはハンドタップと同じく3本1組となっているが,外径が1番,2番,3番の順に大きくなり,3番タップで正規のねじ径に仕上げる。機械タップ,ナットタップは全体が長く,ボール盤やねじ切盤に取り付けて用い,貫通穴を一度通過すればねじ径が仕上がる。ハンドタップでねじを切るには,タップハンドルを回してタップを進めてはもどす操作の繰返しが必要である。なお,棒状の材料におねじを切る工具はダイスと呼ばれる。
執筆者:笹谷 重康
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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穴の内面に雌ねじを切るための工具。工具の外周に数条の雄ねじのような溝を設けて、切刃(きれは)をつけてある。タップの先端部は工作物に食いつきやすくするために、テーパー状(わずかに傾斜をつけること)に落としてある。タップには等径タップと増径タップがある。このほか、機械でナットの雌ねじを切るためのナットタップ、水道管やガス管などのねじ切りを行うための管用(くだよう)タップ、切屑(きりくず)の排出をよくするために、溝を右ねじりにしたスパイラルタップなどがある。
[清水伸二]
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