手登根村(読み)ていどうくんむら

日本歴史地名大系 「手登根村」の解説

手登根村
ていどうくんむら

[現在地名]佐敷手登根てどこん仲伊保なかいほ

佐敷さしち村の東に位置する。方音ではティドゥクン。「おもろさうし」巻一四の三七に「一 てとこんの大やこ(手登根の大屋子)/たうのみち あけわちへ(唐の道 開けたまいて)/てとこんす(手登根こそ)/にほんうちに とよめ(日本内に〔まで〕鳴響め)/又 てとこんのさとぬし(手登根の里主)」とある。佐銘川大ぬし元祖由来記(琉球大学附属図書館蔵)によれば、佐敷小按司が中山王尚巴志になったとき、冊封使を要請するために弟の平田大比屋の子手登根大比屋を明国に遣わし、官位まで貰って帰ってきた。その偉業を讃えてこのオモロを謡ったのだという。この手登根大比屋が明から持ち帰ったのが前原のフッチャー石(福建石、安山岩製、高さ約一八〇センチ、幅四〇―五〇センチ)であるという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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