打上(読み)ぶちあげる

精選版 日本国語大辞典 「打上」の意味・読み・例文・類語

ぶち‐あ・げる【打上】

〘他ガ下一〙 (「ぶち」は接頭語)
① 取り上げてしまう。奪い取る。
浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)中「海道筋御器の実をぶちあげ、菰被かせて見せふずと」
② すっかり上げる。
滑稽本浮世床(1813‐23)初「あの野郎此頃、血道をぶち上(アゲ)居るぜ」
大言をはく。大言壮語する。
※滑稽本・浮世床(1813‐23)初「ぬけぬけとした事をぶち上(アゲ)るぜ」

うち‐のぼ・る【打上】

〘自ラ四〙 (「うち」は接頭語)
川上に上る。一説に「佐保」にかかる枕詞
万葉(8C後)八・一四三三「打上(うちのぼる)佐保の河原青柳は今は春へとなりにけるかも」
② 高い所へのぼる。
※天草本平家(1592)四「タカイ トコロニ vchinobotte(ウチノボッテ)
③ 都の方へ行く。
愚管抄(1220)五「頼朝が打のぼらんことをまちて」

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