打開(読み)うちひらく

精選版 日本国語大辞典 「打開」の意味・読み・例文・類語

うち‐ひら・く【打開】

[1] 〘自カ四〙 (「うち」は接頭語) 大きく開く。広々とする。
四河入海(17C前)三「渺々としたる処の、うちひらいたるなりを作たぞ」
※大道無門(1926)〈里見弴遠雷「うち開(ヒラ)いた高台の〈略〉青空は」
[2] 〘他カ四〙
① (「うち」は接頭語) 刀などを体の前方から横、または後ろへ動かす。
※義経記(室町中か)三「うちひらく太刀にて築地の腹に切先打立てて」
② 打ち破って開く。
※天草本平家(1592)三「ヒト ノ クラ ヲバ vchifiraite(ウチヒライテ) モノヲ トリ
山野田畑や道などにする。〔日葡辞書(1603‐04)〕
④ (「うち」は接頭語) 閉じていたものを広く開ける。
※浄瑠璃・国性爺合戦(1715)二「中に一つの大蛤日かげに口を打ひらき」
[3] 〘自カ下二〙 ⇒うちひらける(打開)

うち‐ひら・ける【打開】

〘自カ下一〙 うちひら・く 〘自カ下二〙 (「うち」は接頭語)
① さえぎるものがなく視界が広がる。
文明開化(1873‐74)〈加藤祐一〉初「三方が打ひらけて」
② 心が晴れやかになる。
滑稽本・古朽木(1780)五「姫君は打(ウチ)ひらけたる御心地」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「打開」の意味・読み・例文・類語

だ‐かい【打開】

[名](スル)困難な状態や行き詰まった事情などを切り開いて、解決糸口をつけること。「局面打開する」「打開策」
[類語]突破打破

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「打開」の読み・字形・画数・意味

【打開】だかい

きり開く。

字通「打」の項目を見る

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