折ぎ(読み)ヘギ

デジタル大辞泉 「折ぎ」の意味・読み・例文・類語

へぎ【折ぎ/剝ぎ/片木】

薄くはぐこと。また、薄くはいだもの。特に、物を包んだりするために木を薄くけずったもの。
「竹の皮の代わりに―で包んだ大きな握り飯は」〈有島生れ出づる悩み
ぎ板」の略。
折敷おしき」の略。
「―にすしを盛って人々に配る」〈島木健作生活の探求

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「折ぎ」の意味・読み・例文・類語

へぎ【折・片木・剥】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「へぐ(剥)」の連用形名詞化 )
  2. へぐこと。薄くけずり取ること。
    1. [初出の実例]「よるなど、にはかに、木の大切なる時、へきしてこよといへる。へきの心如何、答、へきはへき木也」(出典:名語記(1275)三)
  3. へぎおしき(折折敷)」の略。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「陰坊は骨仏五六十ばかり(ヘギ)に載せて」(出典浮世草子・好色万金丹(1694)二)
  4. へぎいた(折板)」の略。
    1. [初出の実例]「此の哥をへぎに書つけ」(出典:咄本・百物語(1659)下)
  5. へぎかわ(折皮)」の略。
    1. [初出の実例]「片木(ヘギ)は五百人前のところへ五十枚買て置て」(出典:滑稽本・大千世界楽屋探(1817)下)

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