生れ出づる悩み(読み)ウマレイヅルナヤミ

大辞林 第三版の解説

うまれいずるなやみ【生れ出づる悩み】

小説。有島武郎作。1918年(大正7)刊。画家木田金次郎をモデルに、漁師の生活の中で芸術への情熱やみがたい青年を共感的に描き、作者の芸術観を具体化した作品。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

生れ出づる悩み
うまれいずるなやみ

有島武郎(たけお)の短編小説。1918年(大正7)3月から4月まで『大阪毎日新聞』『東京日日新聞』に連載。加筆して、9月『有島武郎著作集』第6集に、『石にひしがれた雑草』とあわせて叢文閣(そうぶんかく)より刊行。北海道岩内(いわない)で漁師をしながら、画家になる志望を捨てず、家業と自己の表現欲との相克に悩む青年を、語り手の聞き書きによって描いた作品。主人公木本は、実在の画家木田金次郎をモデルにするが、作者の意図は、彼に感情移入して、自らの芸術的衝動のありようを対象化するところにあった。[山田俊治]
『『生れ出づる悩み』(旺文社文庫・角川文庫・講談社文庫) ▽山田昭夫著『有島武郎の世界』(1978・北海道新聞社)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

うまれいずるなやみ うまれいづるなやみ【生れ出づる悩み】

小説。有島武郎作。大正七年(一九一八)発表。画家志望の青年が自己を犠牲にして生活苦と苦闘する姿を描く。作者が自分を感情移入した作品といわれ、主人公は実在の人物がモデル。

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