抜け出る(読み)ヌケデル

デジタル大辞泉 「抜け出る」の意味・読み・例文・類語

ぬけ・でる【抜け出る/脱け出る】

[動ダ下一]
抜けて出る。外へ出る。「布団から―・でる」
その場からこっそり外へ出る。抜け出す。「会場から―・でる」
他の物よりも高く突き出る。「群衆の中で一人―・でた大男
他に比べてひときわすぐれる。「―・でた才能の持ち主」
[類語]ぬきんでるずば抜ける飛び抜ける図抜ける

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「抜け出る」の意味・読み・例文・類語

ぬけ‐・でる【抜出】

  1. 〘 自動詞 ダ下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ぬけ・づ 〘 自動詞 ダ下二段活用 〙
  2. 中から抜けて出る。外へ出る。ぬけいず。
    1. [初出の実例]「画から女が抜け出るより、あなたが画になる方が、やさしう御座んしょ」(出典:一夜(1905)〈夏目漱石〉)
  3. のがれ出る。こっそりと出る。また、ある情況や考えから離れ出る。ぬけいず。
    1. [初出の実例]「きたなげな中をば我とぬけてたぞ」(出典:史記抄(1477)一二)
    2. 「ぢゃ、何んな境遇からでも、其人の考一つで抜け出ることが出来ると謂ふんだねえ」(出典:田舎教師(1909)〈田山花袋〉六)
  4. 高く突き出る。突出する。ぬけいず。
  5. 他を抜いてすぐれる。群を抜く。ぬきんでる。ぬけいず。〔観智院本名義抄(1241)〕
    1. [初出の実例]「賢人の中でづんとぬけでた人と云心ぞ」(出典:両足院本山谷抄(1500頃)四)

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