抜(き)取り検査(読み)ヌキトリケンサ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

抜取り検査
ぬきとりけんさ
sampling inspection

品質管理に関する用語。検査とは、製品をなんらかの方法で測定した結果を判定基準と比較して、個々の製品の良・不良、またはロット(検査対象となるひとまとめの検査単位の製品の集まり)の合格・不合格を判定することである。製品数が多すぎて、全製品の検査ができない場合には、いくつかの製品を抜き出して検査し、製品全体の品質を推定することになるが、これを抜取り検査という。また、抜取り検査は完成品について実施するだけではなく、生産工程の途中でも行われ、これを工程抜取り検査という。統計学の発達により、全製品の検査と同じ品質水準の維持を可能にしている。
 一般に、抜取り検査の成否は製品母集団からの試料(実際に検査するために抜き取った製品で、サンプルともよぶ)の抽出方法にかかっている。もっとも多く使用される抜取り検査の方式には、1回抽出した試料が許容不良数を超えない場合には全製品を合格とする1回抜取り検査、1回抜取りで一定基準に従って判定できない場合に、2回目の抜取りによって合否を決める2回抜取り検査、さらにロットについて多数回の抜取りを実施する多数回抜取り検査などがある。さらに、消費者保護の面から抜取り検査をみると、ロット品質保護の方式と平均品質保護の方式がある。このほか、品質特性が正規分布に従うと仮定できる場合とできない場合などのときの計量抜取り検査がある。[玄 光男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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