(読み)マツ

精選版 日本国語大辞典 「抹」の意味・読み・例文・類語

まつ【抹】

  1. 〘 名詞 〙 粉にすること。細かにくだくこと。また、くだいたもの。
    1. [初出の実例]「千万種の和香、もしは抹(マツ)(〈注〉クタケル)」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)六)

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普及版 字通 「抹」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音] マツバツ
[字訓] ぬる・けす

[字形] 形声
声符は末(まつ)。末に粉末の意があり、それを塗りつけることを塗抹、塗りつけて消すことを抹消という。抹額は鉢巻き。秦の始皇帝海上で遭遇した神々は、みなこれを著けていたという。

[訓義]
1. ぬる、はく。
2. けす、はらう。
3. ぬぐう、する、なでる。
4. すぎる、とおりすぎる。
5. 末と通じ、粉末。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕抹 クダク・スル

[熟語]
抹額・抹去・抹香抹刷・抹殺・抹抹頭抹眉抹布抹剌抹涙抹臉
[下接語]
一抹・揮抹・紅抹・数抹・抹・淡抹・塗抹・濃抹・眉抹

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