抹額(読み)マッカク

デジタル大辞泉 「抹額」の意味・読み・例文・類語

まっ‐かく【抹額】

まっこう(抹額)

も‐こう〔‐カウ〕【額/額】

まっこう(抹額)

まっ‐こう〔‐カウ〕【抹額/末額】

《「まっかく」の音変化》古代、冠のへりに紅の絹で鉢巻きをして後ろで結んだもの。下級武官が用いた。もこう。

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精選版 日本国語大辞典 「抹額」の意味・読み・例文・類語

まっ‐こう‥カウ【抹額・末額】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「まっかく(抹額)」の変化した語 )
  2. 冠や烏帽子動揺を防ぐために額(ひたい)にあてて引き締めておく鉢巻。威儀の武官や競馬(くらべうま)乗尻(のりじり)非常の際の参向などに用いる。まこう。
    1. 抹額<b>①</b>〈冠帽図会〉
      抹額〈冠帽図会〉
    2. [初出の実例]「衛士。皀縵頭巾。桃染衫。白布帯。〈略〉〈会集等日。加朱末額挂甲。以皀衫桃染衫〉」(出典令義解(718)衣服)
  3. まっこう(真向)

も‐こう‥カウ【抹額】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 前額部をおおう布帛。激しい運動の際に、かぶりものが落ちないように冠や烏帽子の縁(へり)に巻きつけて結ぶ布帛。非常の際の官人や競馬の乗尻(のりじり)大儀の武官が用いる。まっこう。
  3. 近世加茂の競馬の騎手がかぶる冠の前額部につけた赤紙

まっ‐かく【抹額】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「まつがく」とも ) =まっこう(抹額)
    1. [初出の実例]「紺布、朱衣末額(マツガク)をつけた小供が百人(或は二十人とも云ふ)之に従ふ」(出典:東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉二月暦)

ま‐こう‥カウ【抹額・末額】

  1. 〘 名詞 〙まっこう(抹額)色葉字類抄(1177‐81)〕

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普及版 字通 「抹額」の読み・字形・画数・意味

【抹額】まつがく

鉢巻き。〔事物紀原、戎容兵械、抹額〕二儀實に曰く、禹、塗山に娶るの夕、大風雷電あり。中に甲卒千人り。其の甲を被(つ)けざるは、紅を以て其の頭額を抹(ま)く。云ふ、すと。~此れより抹額、軍容と爲る。

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