デジタル大辞泉 「押立てる」の意味・読み・例文・類語 おし‐た・てる【押(し)立てる】 [動タ下一][文]おした・つ[タ下二]1 勢いよく立てる。高く掲げる。おったてる。「応援旗を―・てて声援する」2 先に立てる。「リーダーを―・ててデモ行進する」3 推挙する。「委員長に―・てる」4 むりやりに行わせる。「一たびにいと多く―・ててうち入れつつ」〈宇津保・蔵開下〉5 押して閉じる。閉める。「(屏風ヲ)―・て給ひつ」〈源・若紫〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「押立てる」の意味・読み・例文・類語 おし‐た・てる【押立】 〘 他動詞 タ行下一段活用 〙 [ 文語形 ]おした・つ 〘 他動詞 タ行下二段活用 〙① 押し起こして立てる。押し付けて立てる。[初出の実例]「其より相撲屋様に、〈略〉有る者を押立て将行て」(出典:今昔物語集(1120頃か)二三)「四十五尋(ひろ)ありける檣(ほばしら)を軽々と推(ヲシ)立て」(出典:太平記(14C後)二二)② 戸や屏風などを押しやってとざす。しめる。[初出の実例]「やをら抱(いだき)おろして戸はをしたてつ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)花宴)③ ( 「おし」は接頭語 ) 先に立てる。前を行かせる。[初出の実例]「かくて大将殿は〈略〉まかで給ふままに、御つかさの人待ち受け奉りて、をしたててあそびて殿におはす」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開上)④ しいて行なわせる。むりじいする。強要する。[初出の実例]「さやうなる人のおしたててのたまはば」(出典:落窪物語(10C後)二)⑤ 力を加えて前の方に進める。押し出す。[初出の実例]「舟をおしたて、稍柴浦に漕ぎ寄するにぞ」(出典:人情本・貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)六) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例