持合せる(読み)モチアワセル

デジタル大辞泉 「持合せる」の意味・読み・例文・類語

もち‐あわ・せる〔‐あはせる〕【持(ち)合(わ)せる】

[動サ下一][文]もちあは・す[サ下二]ちょうどそのときに持っている。「―・せた傘を貸す」
[類語]具有享有携帯携行持参必携携える持ち歩く

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精選版 日本国語大辞典 「持合せる」の意味・読み・例文・類語

もち‐あわ・せる‥あはせる【持合】

  1. 〘 他動詞 サ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]もちあは・す 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙
  2. ちょうど、その時に所持している。もちあわす。もちあう。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「銭はもちあわせませぬほどに、この珠数ををいてまいろ」(出典:狂言記・薩摩守(1660))
  3. 江戸時代、酒を酌(く)み交わす際、つぎ手が相手に呼びかける語。ちょうど今、このように杯を持っている(ものですからどうぞ)の意。もちあわす。もちあう。
    1. [初出の実例]「盃取上て一つうけて、持合せましたがあげませうか、誠に他生の縁とやら、ことない御馳走にあづかります」(出典:浮世草子・諸道聴耳世間猿(1766)三)

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