指小辞(読み)シショウジ

デジタル大辞泉 「指小辞」の意味・読み・例文・類語

ししょう‐じ〔シセウ‐〕【指小辞】

ある語について、それよりもさらに小さい意、または、親愛の情を表す接尾語英語の-letやドイツ語の-lein, -chenなどの類。

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精選版 日本国語大辞典 「指小辞」の意味・読み・例文・類語

ししょう‐じシセウ‥【指小辞】

  1. 〘 名詞 〙 接尾語の一種。ある語に付加し、その語の示す概念に、「小・可憐・親愛」あるいは「軽侮」の意を添えるもの。日本語では、東北方言「べここ・みそこ」などの「こ」がこれに当たる。ヨーロッパ語では、英語の cigarette の -ette、イタリア語の violino の -ino など。
    1. [初出の実例]「名詞の用法でもうひとつ注意すべきことは、名詞にときおり指小辞(シショウジ)(縮小詞)〈コ〉がつくということです。馬コ牛(べこ)コ」(出典吉里吉里人(1981)〈井上ひさし〉三)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「指小辞」の意味・わかりやすい解説

指小辞
ししょうじ
diminutive

小さいこと,さらに,それから転じて,かわいらしいこと,親しみのもてることなどを表わす接辞多くの場合,接尾辞である。日本語のチャン,ドイツ語の-chenのように,すべての人名や多くの普通名詞につきうるものもあり,英語の bookletの-let,ducklingの-lingなどのように単語ごとに固定しているものもある。逆に,大きいことを表わす接辞を指大辞 augmentative (例:ball→balloon; mille→million) と呼ぶが,例は少い。

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