精選版 日本国語大辞典 「揃」の意味・読み・例文・類語 そろいそろひ【揃】 [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 動詞「そろう(揃)」の連用形の名詞化 )① 揃うこと。集まるべきものが全部集まること。集まって一つの形や組をなすこと。また、そのもの。[初出の実例]「梶原平次景高、揃の足がる数十人まっくろにかけ付」(出典:浄瑠璃・曾我会稽山(1718)二)② 着物などの布地・仕立て・模様がみな同じであること。また、そのもの。そろえ。[初出の実例]「おなじくそろひのづきん、羽織はたたんで」(出典:浮世草子・三島暦(1691)一)「それじゃア国ちゃんとお揃(ソロヒ)ね」(出典:暴風(1907)〈国木田独歩〉一)[ 2 ] 〘 接尾語 〙 ( 連濁して「ぞろい」とも )① いくつかで一組になるものを数えるのに用いる。そろえ。「茶器一揃い」② 名詞に付いて、全体がそればかりで揃っていることを表わす。そろえ。[初出の実例]「何れも素晴しい名作揃(ゾロ)ひだといふ噂だったが」(出典:茶話(1915‐30)〈薄田泣菫〉奉納) そろえそろへ【揃】 [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 動詞「そろえる(揃)」の連用形の名詞化 ) 揃えること。また、揃えたもの。[初出の実例]「拾貫目入五つ青竹にて揃への大男にさし荷(にな)はせ」(出典:浮世草子・世間胸算用(1692)二)[ 2 ] 〘 接尾語 〙 ( 連濁して「ぞろえ」とも )① いくつかで一組になるもの、揃ったものを数えるのに用いる。そろい。[初出の実例]「一切 ヒトソロヘ」(出典:書言字考節用集(1717)九)② 名詞に付いて、全体がそればかりで揃っていることを表わす。そろい。[初出の実例]「あまりよいことぞろへの冥加のほども恐ろし」(出典:浮世草子・好色万金丹(1694)一) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例