政治システム(読み)せいじシステム(英語表記)political systems

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「政治システム」の解説

政治システム
せいじシステム
political systems

相互に機能的に関連し合う政治諸現象を構成する統一体。政治体系ともいう。政治システムは,全体としての社会のサブシステムの一つとみられ,社会的目標の達成,権威的価値配分,決定などの機能を社会総体のなかでになっている。しかし政治システムは,制度やイデオロギーや人間の相互作用であるかぎり一つの「行動システム」でもあり,したがって「過程」でもある。 D.イーストンは,政治システムを「外部環境」から「入力」 (要求や支持) を受け,それを権威的な「出力」 (決定や政策) に変換するフィードバックの過程としてとらえた。次いで G.アーモンドは体系論を構造機能分析と結合させて,各国政治の比較分析を可能にする比較政治学への道を開いた。また,K.W.ドイッチュは通信と制御の一般理論であるサイバネティクス分析によって政治システムを情報処理と意思決定の体系としてとらえる見方を提起し,政府の決定諸結果よりもむしろ情報のフィードバック・ループから成る決定の作成過程に注目した。ドイッチュはこの見方を国際政治にも応用し,平和的な国際統合にいたる過程としての国際政治システムを想定,国際政治学におけるシステム理論先駆となった。

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