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教育経済(読み)きょういくけいざい(その他表記)educational economy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「教育経済」の意味・わかりやすい解説

教育経済
きょういくけいざい
educational economy

教育の実施に不可欠な資源の使用を最適にし,その結果として教育の経済的効果を最大にすること。第1に教育の実施には巨大な資源の使用を伴うから,ほかの社会経済活動とのバランスを失わないよう,教育事業に最適量の費用を支出すること。次にこの教育支出を教育の段階別あるいは種類別に最適配分することが必要。表面的には教育支出に含まれないが,学生,生徒就学によって失われる機会費用が潜在的には最大の教育費用といえる。第2に教育は労働の質的向上を通じて,被教育者の稼得力を増大させるだけでなく,労働力の量,資本蓄積や消費性向,技術進歩産業組織所得再分配など,さまざまな外部経済効果をもたらす。むろん政治,社会,文化などへの経済外的な効果も無視できない。したがって教育費の相当な部分が公共的に負担されることが必要である。教育の経済的側面が世の関心を集めるようになったのは,1950年代の後半になって,経済成長に対する教育の寄与と教育支出の巨大化が注目されはじめてからのことである。教育の費用と効果の測定は現在なお著しく困難なため,社会資源の教育に対する最適配分と,教育資源の内部配分の最適化は依然未解決である。

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