散物(読み)さんもつ

精選版 日本国語大辞典 「散物」の意味・読み・例文・類語

さん‐もつ【散物】

〘名〙
金物の上に漆をぬり、箔を押したもの。
※餝抄(1238頃)下「諒闇鞍事 嘉保二四十七江記曰、〈略〉橋并鐙并鏡也。小文韉豹。其轡又鏡也。只水付散物也」
神仏に供える物。賽銭(さいせん)供物
浄瑠璃・京羽二重娘気質(1764)三「本堂修復の為の御開帳でござれば、賽物(サンモツ)を投て拝なされませ」

ちらし‐もの【散物】

〘名〙 金物または塗物金銀の粉を粗く蒔(ま)いて模様としたもの。塵地梨地の類。また、鍍金(めっき)をした金物。
小右記‐治安三年(1023)五月二日「給胡簶并豹皮切付散物鑣等

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デジタル大辞泉 「散物」の意味・読み・例文・類語

さん‐もつ【散物】

金物の上に漆を塗り、はくを押したもの。
賽銭さいせんや供物。散銭

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