新井別院(読み)あらいべついん

日本歴史地名大系 「新井別院」の解説

新井別院
あらいべついん

[現在地名]新井市下町

市街地の北方、新井と石塚いしづかの境界近くに建つ。正式名称は真宗大谷派東本願寺新井別院。貞享二年(一六八五)異安心事件により願生がんしよう寺が追放され、「願生寺宝物不及申、除地・御高地・旦那迄本寺御預候相成り、只今に荒井村掛所ニ相成り居申候」(「越後国荒井村願生寺一件事取覚」舟見平作氏蔵)とあるように、東本願寺では願生寺跡を新井道場とし、元禄元年(一六八八)東本願寺一六世一如が新井掛所に改め、東本願寺末寺や門徒を支配統轄した。掛所はまた御坊ともよばれる。延享四年(一七四七)建替工事中に矢代やしろ川の氾濫によって破損、さらに翌寛延元年(一七四八)暴風のため倒壊、翌二年に再建成ったが、明和三年(一七六六)失火により全焼、安永八年(一七七九)再建された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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