新清凉寺跡(読み)しんせいりようじあと

日本歴史地名大系 「新清凉寺跡」の解説

新清凉寺跡
しんせいりようじあと

[現在地名]鎌倉市扇ガ谷四丁目

海蔵かいぞう寺東隣の谷間にあった宗旨未詳の寺。廃絶後は清凉寺谷なる地名として残った。「亀谷釈迦堂」「亀谷清凉寺」ともいう。忍性開創説もあるが、創建年次や開山開基は未詳。

「元亨釈書」忍性伝に「弘長之始、入相陽、止清凉寺」とあり、「関東往還記」弘長二年(一二六二)二月二八日条には「越州集一族、尋鎌倉中無縁寺之処、安得釈迦堂、即以見阿申送云、尋得一寺、一向無縁之地也、中古或上人為東土之衆生建立堂舎、模洛陽嵯峨釈迦像奉安置也、故号新清凉寺」と記され、叡尊が関東に下向したとき初めて当寺に住しており、京都清凉寺を模しての建立・命名であったことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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