新潟ガス田(読み)にいがたガスでん

改訂新版 世界大百科事典 「新潟ガス田」の意味・わかりやすい解説

新潟ガス田 (にいがたガスでん)

新潟県の北部,村上市の旧荒川町付近から新潟市を経て長岡市に至る平野部に位置する水溶性天然ガス田。面積は約3700km2地質の構成は,未膠結(こうけつ)のシルト層,砂層および礫層から成り,11~13のガス層が認められている。新潟市付近の本ガス田の地質構造は,大局的にみると,阿賀野川東方に背斜構造があり,西方の内野地区に向斜構造がある。原始埋蔵量は約900億m3で,南関東ガス田に次いで日本第2位である。新潟市を中心とする平野部における天然ガスの産出は,古くから知られ,約300年前から利用されていたという。明治中期以降は農家の家庭用として広く使われるようになった。これらはいずれも深度200m以浅のガス層で,いわゆる深層ガスの開発は1943年以降である。とくに第2次大戦後は,ガソリン代用として自動車燃料,都市ガスあるいは一般工業用燃料として盛んに開発され,50年には日産10万m3に達した。さらに52年以降は化学工業用原料として利用されるようになり,59年のピーク時には日産75万m3に達したが,96年には日産15万m3に減退している。
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百科事典マイペディア 「新潟ガス田」の意味・わかりやすい解説

新潟ガス田【にいがたガスでん】

新潟県北部,岩船郡荒川町(現・村上市)付近から新潟市を経て長岡市に至る平野部の天然ガス(水溶性ガス)田。面積約750km2,原始埋蔵量約1000億m3。明治中期以後家庭用に利用されていたが,第2次大戦後開発が進み,1959年のピーク時には日産75万m3に達した。現在は地盤沈下により採取が規制され,阿賀野川沖21kmの海底ガス田に進展している。
→関連項目新潟[市]

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