新羅文化(読み)しらぎぶんか(その他表記)Sinra munhwa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新羅文化」の意味・わかりやすい解説

新羅文化
しらぎぶんか
Sinra munhwa

朝鮮,古代三国の一つ新羅の文化。新羅の文化は最初は農耕民族としての収穫儀礼的なものから,楽浪,帯方を通じ,さらにのちには直接中国と通交して各般にわたって強い影響を受けた。すなわち法興王 (在位 514~540) の時代には律令が制定され (520) ,また法興王 14 (527) 年には仏教が公認されている。真興王 (在位 540~576) の時代には僧官制が成立し,諸大寺の建立が行われた。7世紀の名僧元暁や義湘は有名であり,なかには慧超のように天山を越えてインドに直接おもむいた僧侶も出た。また儒学も遣唐学生によって伝えられた。崔致遠 (さいちえん) はその代表的人物である。また漢字の音を利用して新羅語を写す独特の表記法「吏読 (りとう) 」も考案された。『三国遺事』にその好例がみられる。

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