施無畏寺跡(読み)せむいじあと

日本歴史地名大系 「施無畏寺跡」の解説

施無畏寺跡
せむいじあと

京都市北区の大北山おおきたやま辺りにあった寺。もと観音寺と称した。「本朝文粋」の兼明親王奏状に

<資料は省略されています>

とあり、観音寺は兼明親王の母淑姫(藤原菅根の女、醍醐天皇更衣)宿願により、兼明親王が亡母の遺志を継いで建立したことがわかる。またこの奏状は親王が私稲三千束を国衙の正税に加挙し、その利稲を観音寺の「灯分料」「住僧供」に充てることを官に請うたもので、経営・維持に努めていたことがうかがえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android