宿願(読み)シュクガン

デジタル大辞泉 「宿願」の意味・読み・例文・類語

しゅく‐がん〔‐グワン〕【宿願】

前々から抱いていた願い。かねてからの願望宿望。「宿願を果たす」
仏語前世に起こした誓願
[類語]念願悲願本懐本願請願陳情願う願い出る出願申請依願懇請懇願切願哀願嘆願誓願志願併願宿望

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精選版 日本国語大辞典 「宿願」の意味・読み・例文・類語

しゅく‐がん‥グヮン【宿願】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語。前世におこした願い。〔観無量寿経
  3. 以前から神仏にかけておいた願い事。また、かねての願望。年来の希望。宿望。すくがん。
    1. [初出の実例]「雖宿願、依仰事、不遂果」(出典権記‐長保元年(999)一一月一五日)
    2. 「おなじくはこれにて出家して、火のなか水の底へもいらばやとおもふ也。ただし熊野へまゐらんとおもふ宿願あり」(出典:平家物語(13C前)一〇)
    3. [その他の文献]〔隋書‐張衡伝〕

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普及版 字通 「宿願」の読み・字形・画数・意味

【宿願】しゆくがん(ぐわん)

前からの願い。宿志。晋・陸機〔思帰の賦の序〕兵革の未だ息(や)まざるを懼れ、宿願(たが)ふことり。懷歸の思ひ、としてす。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宿願」の意味・わかりやすい解説

宿願
しゅくがん

仏教用語。過去世で起した誓いや願い。俗には,長い間実現を望んできた願いの意味に用いる。

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世界大百科事典(旧版)内の宿願の言及

【本願】より

…その願いごとが弘(ひろ)いという意味で本弘(ほんぐ)誓願,略して弘誓(ぐぜい),弘願(ぐがん)ともいう。また因願(菩薩が仏になるための因としての行を修めている間におこした願の意),宿願などとも称する。すべての仏・菩薩に共通する一般的な総願と,それぞれの仏・菩薩が独自の目的でおこした固有の別願とがある。…

※「宿願」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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