日曜はダメよ
にちようはだめよ
Never on Sunday
ギリシア・アメリカ合作映画。1960年作品。ジュールズ・ダッシン監督。ギリシアの港町ピレウスに、古代ギリシア研究家のアメリカ人ホーマーがやってきて、陽気な売春婦イリヤと知り合う。ホーマーはイリヤが日曜ごとにギリシア古典悲劇を見に行くことを知り、本式の教養を詰め込もうと奮闘するがうまくいかない。そこに土地の売春ボスがからんでくる。イリヤは仲間の売春婦たちに呼びかけ、外国艦隊が入港したときにストライキを打ち、売春ボスにひと泡吹かせる、という話が明るく描かれる。ホーマー役を監督のダッシン自身が、イリヤ役をギリシアの女優で後に国会議員となったメリナ・メルクーリMelina Mercouri(1920―1994)が演じた。民謡をアレンジしたマノス・ハジダキスManos Hatzidakis(1925―1994)の音楽がヒットし、メルクーリはカンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞した。
[宮本高晴]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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日曜はダメよ〔映画〕
1960年製作のギリシャ映画。原題《Never on Sunday》。監督:ジュールス・ダッシン、出演:メリナ・メルクーリ、ジュールス・ダッシンほか。第33回米国アカデミー賞歌曲賞受賞(「日曜はダメよ」)。
出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報
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世界大百科事典(旧版)内の日曜はダメよの言及
【ギリシア映画】より
…さらに彼はアンソニー・クインで《その男ゾルバ》(1965)を撮り,キャンディス・バーゲンで《魚が出てきた日》(1967)を撮ったが,彼の作風はしだいにギリシアの現実をはなれ,ハリウッド資本に頼ったこともあって一種の観光映画にすぎないとの評も出た。一方,[マッカーシイズム]でアメリカを追われたダッシンJules Dassinが,ギリシアにきてメリナ・メルクーリの主演で撮った一連の映画,《宿命》(1956),《日曜はダメよ》(1960),《死んでもいい》(1962)などがギリシア映画と呼べるか否かは微妙である。コスタ・ガブラスCosta‐Gavras監督にも似たような問題があり,このフランスで育ったギリシア人の傑作《Z》(1968)は,現実にギリシアで起こった政治家暗殺事件についてのギリシアの作家バシリコスVasílis Vasilikósの小説を原作としているが,舞台は架空の国である。…
※「日曜はダメよ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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