日本=ビルマ平和条約(読み)にほん=ビルマへいわじょうやく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「日本=ビルマ平和条約」の意味・わかりやすい解説

日本=ビルマ平和条約
にほん=ビルマへいわじょうやく

第2次世界大戦後日本ビルマ (現ミャンマー) との間に平和関係を樹立することを取決めた条約。ビルマは,サンフランシスコ講和条約交渉に招請されたが,対日講和条約賠償条項を不満として出席拒否,1952年4月 30日に対日戦争状態終結を宣言した。その後,日本はビルマと正式国交を開く努力を重ねた結果,54年 11月5日ラングーン (現ヤンゴン) で本条約に正式署名し,本条約は翌 55年4月 16日に発効をみた。この条約は,領土,安全保障条項を欠くが,賠償額,経済協力提供額を規定したことが特徴。 (→日本=ビルマ賠償協定 )

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「日本=ビルマ平和条約」の解説

日本・ビルマ平和条約
にほん・ビルマへいわじょうやく

1954年(昭和29)11月5日に調印された「日本国とビルマ連邦との間の平和条約」。ビルマ(現,ミャンマー)はおもに賠償問題に不満をもち,サンフランシスコ講和会議に参加しなかったが,この条約によって日本との戦争状態が正式に終結した。全10条。おもな内容は,役務・生産物による2億ドルの賠償と,5000万ドルの経済協力の10年間にわたる提供であり,経済関係を中心とした戦後の両国関係構築の基礎となった。

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