日野名子(読み)ひの めいし

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「日野名子」の解説

日野名子 ひの-めいし

?-1358 南北朝時代の日記文学作者。
日野資名(すけな)の娘。正慶(しょうきょう)元=元弘(げんこう)2年(1332)西園寺公宗(きんむね)と結婚。建武2年夫が後醍醐(ごだいご)天皇にそむいたかどで殺されたあと,実俊を生む。半生を回想した「竹むきか記」をあらわしたほか,歌1首が「新千載和歌集」にある。延文3=正平(しょうへい)13年2月23日死去。初名は資子通称は竹向(たけむき)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の日野名子の言及

【竹向が記】より

…南北朝時代の日記。著者は日野資名(すけな)の娘で西園寺公宗の妻となった名子(1310‐58)。日記の時期は1329年(元徳1)から49年(正平4∥貞和5)にわたり,南北朝の戦乱のさなかでの結婚,そして鎌倉幕府の再興を企てて処刑された夫亡きあと,一子実俊を育てて西園寺家を継がせるに至る著者の半生を記す。書名は名子が住んだ西園寺邸の殿舎名で,同時に呼称でもあった〈竹向殿〉にちなむ。【今西 祐一郎】…

※「日野名子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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