旧淀橋区地区(読み)きゆうよどばしくちく

日本歴史地名大系 「旧淀橋区地区」の解説

旧淀橋区地区
きゆうよどばしくちく

現新宿区域の西部から北西部を占める。昭和七年(一九三二)東京市域の拡張によって成立した新二〇区の一つ。近世には追分おいわけで分岐した甲州道中青梅おうめ街道が南部を横断し、西辺を北流する神田上水(神田川)は、区域北部で流れを東にかえた。甲州道中と青梅街道沿いに幾つかの町屋が発達したが、ほかは村方であった。町屋は「御府内備考」では五町を数え、安永三年小間附町鑑ではいずれも名主番組の二〇番組に属した。村方は豊島郡に所属し、田園簿では六ヵ村、「風土記稿」では一一ヵ村を数える。明治維新後、町方はそれぞれ近隣の村方に編入され、旧百人組大縄地は大久保百人おおくぼひやくにん町となった。明治二年(一八六九)角筈つのはず村・上落合かみおちあい村など地域の西部・北部は東京府から品川県に移管、東京府にとどまった戸塚とつか村など東部の村村は地方二番組に属した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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