旭山砦跡(読み)あさひやまとりであと

日本歴史地名大系 「旭山砦跡」の解説

旭山砦跡
あさひやまとりであと

[現在地名]一宮町金沢、御坂町上黒駒

一宮町と御坂みさか町の境に位置する標高約八〇〇メートルの旭山の尾根上に築造された中世戦国期の山城眺望はよく、甲府盆地東部一帯を視野に収め、眼下には当時の鎌倉街道を見下ろすこともできる。文明一九年(一四八七)一一月日の武田信昌寄進状(広厳院文書)広厳こうごん院寺家山の四至のうちに「南ハ城山之峰をきり」とみえ、一五世紀後半の文献上に載る県下では数少ない貴重な城である。昭和五一年(一九七六)測量調査が行われ、規模や形状が紹介されたのち、何回かの踏査が試みられ、しだいに全体像が知られるようになった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android