明延鉱山跡(読み)あけのべこうざんあと

日本歴史地名大系 「明延鉱山跡」の解説

明延鉱山跡
あけのべこうざんあと

[現在地名]大屋町和田

和田わだ地区の南部、明延川最上流域の標高四〇〇―八〇〇メートルの山地にある。発見は大同元年(八〇六)と伝え、奈良東大寺大仏鋳造に銅を供給したとの伝承もあるが、不詳。天正一三年(一五八五)八木やぎ(現八鹿町)に封じられた別所重棟が中瀬なかぜ金山(現関宮町)などとともに当地を領有するようになってから銀山として本格的な開発が進んだと思われる。文禄五年(一五九六)九月二四日に当地の妙見社(現和田神社)に寄進された梵鐘(両松寺蔵)には「大屋庄明延銀山妙見大菩薩鐘当所為繁昌以立願奉鋳者也」と刻まれ、本願として明延住人八良右衛門入道々香・同下小路惣兵衛尉の名がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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