明治文学(読み)めいじぶんがく

精選版 日本国語大辞典 「明治文学」の意味・読み・例文・類語

めいじ‐ぶんがくメイヂ‥【明治文学】

  1. 〘 名詞 〙 明治時代の文学。江戸時代の戯作から脱却して資本主義の発展、知識階級の勃興に伴う個人主義・自由主義を基調として、自我覚醒、個性の尊重をめざして築かれた。西欧文学に範をとり、写実主義浪漫主義・自然主義・反自然主義などの諸流派が目まぐるしく交替し、大正期(一九一二‐二六)の近代市民社会を基軸とする文学に移行していった。雑誌・新聞を中心に発表機関が拡大し、口語体が定着、小説が普及、近代詩が発生し、短歌俳句にも革新運動が行なわれた。
    1. [初出の実例]「我は実を記して汝に帰納の材を与ふ。汝が眼、汝が心はおのづからこれを帰納して、明治文学の活機を悟り、以て明治文学大帰一大調和の策を立てよ」(出典:柵草紙の山房論文(1891‐92)〈森鴎外〉早稲田文学の没理想)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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