易国間村(読み)いこくまむら

日本歴史地名大系 「易国間村」の解説

易国間村
いこくまむら

[現在地名]風間浦村易国間

大石八森おおいしはちもり(五七四・一メートル)に発し北流する易国間川、目滝めたき(六一八・四メートル)に発し北流する目滝川の河口に沿い、津軽海峡に面する。北西蛇浦へびうら村、東は下風呂しもふろ村と接する。康正年間(一四五五―五七)の蠣崎の乱の頃は「湯沢野」と称したというが(東北太平記)委細不明。

正保四年(一六四七)の南部領内総絵図に「イコクマ」とみえ、雑書の寛文五年(一六六五)四月二二日条によれば「異国間」へ船が一艘入港している。天和二年(一六八二)の惣御代官所中高村付に異国間村とあり、寛政年間(一七八九―一八〇一)の「邦内郷村志」には二九・九石余、うち畑二七・一石余とある。戸口は六八軒・三七一人。享和三年(一八〇三)の仮名付帳では家数七八、うち支村桑畑くわはた五。田名部たなぶ通に属する。「原始謾筆風土年表」の文化六年(一八〇九)の項に「異国間ノ地名を易国間ト書セシム」とあるが、藩政期末の「北奥路程記」によれば一一代藩主南部利敬が回村の折、異の字を忌んで易国間と改めるよう命じたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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