昔人(読み)ムカシビト

デジタル大辞泉 「昔人」の意味・読み・例文・類語

むかし‐びと【昔人】

昔の人。古人
「―は、かくいちはやきみやびをなむしける」〈伊勢・一〉
死んでしまった人。故人
「ほのかに聞こえ給ふ声ぞ、―にいとよくおぼえて」〈玉鬘
年をとった人。老人。また、昔かたぎの人。
「つれあひ五左衛門殿はにべもない―」〈浄・天の網島

せき‐じん【昔人】

むかしの人。古人。

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精選版 日本国語大辞典 「昔人」の意味・読み・例文・類語

むかし‐びと【昔人】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 昔の世の人。古人。むかしの人。
    1. [初出の実例]「むかし人は、かくいちはやきみやびをなんしける」(出典:伊勢物語(10C前)一)
  3. 亡き人。死んだ人。故人。むかしの人。
    1. [初出の実例]「怪しう侍れども、昔人のいひおき給ひしかばなん」(出典:落窪物語(10C後)四)
  4. 年老いた人。また、昔風な人。
    1. [初出の実例]「ここの、みむかし人は〈略〉としごろものせらるるなれ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲上)
    2. 「連合い五左衛門殿はにべもないむかし人」(出典:浄瑠璃・心中天の網島(1720)上)

せき‐じん【昔人】

  1. 〘 名詞 〙 むかしの人。いにしえの人。古人。
    1. [初出の実例]「今日写方便品了、為昔人也、恒例事也」(出典台記‐久安二年(1146)五月九日)
    2. [その他の文献]〔崔顥‐黄鶴楼詩〕

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普及版 字通 「昔人」の読み・字形・画数・意味

【昔人】せきじん

昔の人。唐・崔黄鶴楼〕詩 昔人已に白雲に乘じて去り 此の地しく餘す、鶴樓

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