星曼荼羅(読み)ほしまんだら

改訂新版 世界大百科事典 「星曼荼羅」の意味・わかりやすい解説

星曼荼羅 (ほしまんだら)

釈迦金輪を中尊とし,周囲に九曜や北斗七星をめぐらす曼荼羅北斗曼荼羅とも称される。釈迦金輪は釈迦仏の仏頂より出現し,中央須弥山(しゆみせん)上に結跏趺坐(けつかふざ)して両手で膝上に金輪をとる。第二院に十二宮,第三院に二十八宿をめぐらす同心円的な円曼荼羅と,重郭的な方曼荼羅とがある。平安時代末の仏画に奈良法隆寺本(円)と大阪久米田寺本(方)とが知られる。円曼荼羅は天台宗(延暦寺慶円始修),方曼荼羅は真言宗(仁和寺寛助始修)で,ともに日本で創られたものである。このほか下段に漢の明帝が終南山で星に会い,中段北斗七星の七星閣を配するという,道教思想の影響をうけた説話画的な唐本の北斗曼荼羅(終南山曼荼羅)がある。鎌倉時代の仏画では京都松尾寺本,香川道隆寺本が存する。この曼荼羅を本尊として,広く息災延命を祈る修法の北斗法(北斗供)や,個人の求福のために自己の星廻りにあたる本命星を修する本命星供(ほんめいしようく)が平安時代に盛行した。
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