デジタル大辞泉 「息災」の意味・読み・例文・類語 そく‐さい【息災】 [名・形動]1 病気をしないで、元気なこと。また、そのさま。「息災に暮らす」「無病息災」2 仏の力で災難を防ぎ止めること。[類語]ぴんしゃん・ぴんぴん・しゃんと・しゃんしゃん・しゃきっと・しゃっきり・不死身・強靭・タフ・生き生き・意気軒昂けんこう・老健・元気・健康・丈夫・無事・無病息災・健勝・清勝・健すこやか・壮健・健全・達者・まめ・つつがない・強壮・強健・頑健・矍鑠かくしゃく・強い 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「息災」の意味・読み・例文・類語 そく‐さい【息災】 〘 名詞 〙 ( [梵語] śāntika の訳語。「息」はとどめる意 )① 仏や神の力などで衆生の災をなくすこと。[初出の実例]「於二仁寿殿一令下二大僧都寛空一修中不動供上。為二息灾一也」(出典:日本紀略‐天徳四年(960)六月一四日)「いみじう易きそくさいの祈ななり」(出典:枕草子(10C終)二七七)② ( 形動 ) 達者であること。健康であること。また、そのさま。無事。[初出の実例]「皇太后宮、竝に一品宮の御そくさいを祈り奉り」(出典:栄花物語(1028‐92頃)もとのしづく)「息災なる人も、目の前に大事の病者となりて、前後も知らず倒れ伏す」(出典:徒然草(1331頃)一七五) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「息災」の意味・わかりやすい解説 息災そくさい あらゆる災いを消滅させるという意。サンスクリット語シャーンティカśāntika(扇底迦(せんていきゃ)と音写)の訳。密教修法における四種法(あるいは五種法)の一つ。思わぬ災い、病気、世界的不安感や武威、天災などを除去するのはもちろんのこと、その根底には、行ずる者自身の心のなかの災い、すなわち煩悩(ぼんのう)を消滅する意義がある。[小野塚幾澄][参照項目] | 修法 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例