春日江村(読み)かすがえむら

日本歴史地名大系 「春日江村」の解説

春日江村
かすがえむら

[現在地名]篠山市春日江

いずみ村の北に位置する。古くは多半滝たはたきと称したという。北部の衣笠きぬがさ山に文楽ぶんらく寺があり、塔頭慈光じこう寺・光明こうみよう庵などがあったが廃された。慶長一三年(一六〇八)の多紀郡桑田津之国帳に「春日江村」とみえ、高五八七石余。また「同奥村」(奥県守村)として高七八石余。正保郷帳では田高五一九石余・畠高六七石余。寛文四年(一六六四)の松平康信領知朱印状(寛文朱印留)では泉村とする。元禄郷帳では高五九九石余。「丹波志」では宗部そがべ郷のうちで、高七三八石余。天明三年(一七八三)の篠山領内高並家数人数里数記では泉組で、家数七四・人数二八九。「多紀郡明細記」によれば、山役米七石三斗、小物成の茶役のほか薪一一七荷余・瓦焼木五九束などを納め、家別六〇・人別二六二、牛二四で、氏神春日大明神(祭礼九月八日)禅宗観福かんぷく寺、真言宗円満えんまん寺などがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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