昼鳶(読み)ヒルトンビ

デジタル大辞泉 「昼鳶」の意味・読み・例文・類語

ひる‐とんび【昼×鳶】

昼間人家などに忍び込むこそどろ。ひるとび。
「この―めえ、何をするのだ」〈人・梅児誉美・四〉
掏摸すりのこと。
「わりゃあ―か、懐めがけて引っさらふ」〈伎・霊験曽我籬〉

ひる‐とび【昼×鳶】

ひるとんび」に同じ。
「―とて透き間を窺ふ盗賊通ひ合はせ」〈浮・諸芸独自慢・五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「昼鳶」の意味・読み・例文・類語

ひる‐とんび【昼鳶】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 昼間、人家に忍び入って、金品をかすめとるぬすびと。ひるぬすびと。また、こそどろ。ぬすびと。
    1. [初出の実例]「夜盗盗賊昼鳶(ヒルトンビ)」(出典浄瑠璃北条時頼記(1726)一)
  3. 掏摸(すり)のこと。巾着切
    1. [初出の実例]「巾着の反魂香や昼とんび」(出典:雑俳・へらず口(不及子編)(1734))

ひる‐とび【昼鳶】

  1. 〘 名詞 〙ひるとんび(昼鳶)
    1. [初出の実例]「ヤアこりゃ生瀬川(なまぜかは)の昼鳶(ヒルトビ)達」(出典:浄瑠璃・丹生山田青海剣(1738)三)

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