暗転(読み)アンテン

デジタル大辞泉 「暗転」の意味・読み・例文・類語

あん‐てん【暗転】

[名](スル)
演劇で、幕を下ろさず、舞台一時暗くして場面を変えること。「暗転して第二景に移る」
事態が急に悪いほうへ変化すること。「状況暗転した」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「暗転」の意味・読み・例文・類語

あん‐てん【暗転】

〘名〙
① 知らぬ間に時の過ぎること。
※本朝無題詩(1162‐64頃)五・歳暮即事〈源時綱〉「日居暗転月諸過、凉燠送迎歳已闌」
② (dark change の訳語) 演劇で幕を下ろさず、舞台を暗くして場面転換をすること。転じて、事件情況などが暗い方向に転換することもいう。⇔明転。
浅草紅団(1929‐30)〈川端康成一一「踊子達は舞台の袖で、乳房を出して衣裳替へする程、あわただしい暗転(アンテン)だ」
※自由学校(1950)〈獅子文六彼女がそう叫ぶには「娘時代に、父が疑獄事件で失脚したのが第一幕の暗転」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android