改訂新版 世界大百科事典 「有効温度」の意味・わかりやすい解説
有効温度 (ゆうこうおんど)
effective temperature
半径R(cm)の星の表面から1秒間に出る光の全放射エネルギーをL(erg)とするとき,L=4πR2σTe4で定義される温度Teをその星の有効温度という。σはシュテファン=ボルツマンの定数5.670×10⁻5である。主として恒星の内部構造や進化などの理論的計算に用いられ,スペクトル観測から得られたその星の表面温度より高いのがふつうである。主系列星のスペクトル型と有効温度との関係は表のとおりである。なお,太陽(G2型主系列星)の有効温度は5800Kである。
執筆者:上条 文夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報