有家町(読み)ありえちよう

日本歴史地名大系 「有家町」の解説

有家町
ありえちよう

面積:二三・三四平方キロ

島原半島の南東部に位置し、西部は西有家町、北東部は布津ふつ町、北西部は小浜おばま町に接する。町域北部の雲仙うんぜん山系から南東の有明海(島原湾)に向かって緩やかな傾斜地が形成され、岳を水源として西有家町境を流れる有家川(流路延長二・二四キロ、流域面積二九・一平方キロ)蒲河かまが川・古城こじよう川・塩屋しおや川・丸尾まるお川・榎田えのきだ川などが流れる。海岸部を島原鉄道が通り、それにほぼ並行して国道二五一号があり、県道の雲仙―有家線が通る。北部は雲仙天草うんぜんあまくさ国立公園の域内。

東部の堂崎どうざき遺跡で旧石器時代のナイフ形石器など、貝森かいもり遺跡では縄文時代前期から後期にかけての遺物、弥生時代のつつみ遺跡では甕棺、また鬼塚おにづか遺跡・原尾はらお遺跡・高原たかはら遺跡などでは箱式石棺が発見されている。片袖式の横穴式石室が確認された原尾古墳や大平おおびら古墳は六世紀中頃の造営と推定されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報