望月桂(読み)モチヅキ カツラ

20世紀日本人名事典 「望月桂」の解説

望月 桂
モチヅキ カツラ

大正・昭和期の画家,漫画家,社会運動家



生年
明治20(1887)年1月11日

没年
昭和50(1975)年12月13日

出生地
長野県東筑摩郡中川手村(現・明科町)

別名
筆名=犀川 凡太郎,へちま

学歴〔年〕
東京美術学校(現・東京芸術大学)西洋画科〔明治43年〕卒

経歴
野沢中学教諭となったが、1年ほどで退職し、大正2年上京、石版印刷屋、氷水屋などを次々と経営する。6年民衆本位の民衆美術運動を創唱し、平和美術研究会、ついで平民美術協会を主宰。8年黒耀会結成に参加し、大震災まで毎年展覧会を開いた。9年演説会で検束され、以後しばしば検束される。同年日本社会主義同盟に参加。アナキズム系に属して多くの機関紙誌に主に挿絵で協力した。15年「小作人」を編集・発行。昭和3年から読売新聞に漫画家犀川凡太郎として主に漫画の世界で活躍。13年漫画雑誌「バクショー」編集人。戦後は東筑農民組合連合会の会長になり、かたわら社会活動、美術活動をした。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「望月桂」の解説

望月桂 もちづき-かつら

1887-1975 大正-昭和時代の社会運動家,漫画家。
明治20年1月11日生まれ。東京で飯屋をいとなむ。アナーキスト系の機関誌などに挿絵をかき,大正8年黒耀(こくよう)会を結成。戦後は郷里農民運動,美術教育にあたった。大杉栄との共著「漫文漫画」がある。昭和50年12月13日死去。88歳。長野県出身。東京美術学校(現東京芸大)卒。筆名は犀川凡太郎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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