木の宮(読み)きのみや

精選版 日本国語大辞典 「木の宮」の意味・読み・例文・類語

き‐の‐みや【木宮・来宮】

  1. 〘 名詞 〙 霊木への崇拝から発生した神社総称。神奈川県西部から伊豆半島にかけて多く存在する。季宮。奇宮。黄宮。来宮神社

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「木の宮」の解説

木の宮
きのみや

[現在地名]鹿島市大字納富分字納富分

もと字木の宮にあり、昭和四九年(一九七四)鹿島市立西部中学校の西側に移された。二基の石祠が安置されているだけで、一基は寛政五年(一七九三)九月に納富分のうどみぶん村で奉祀した「豊倉大明神」、他の一基は創建年代は明らかでないが、江戸時代前期の様式を有する「吉備津宮大明神」。ほかに一基の石灯籠があり、寛政一一年に納富分の中村寛右衛門が寄進したもの。納富分では年一度「たんなか(田の神)祭」の際に祭る。

神社明細帳には「雑社、木宮社。祭神、勿々能知命。由緒、不詳。社殿、石祠」とある。祭神の勿々能知命は、句々迺馳神であろうと考えられ、木神であるところから後世木宮と付会されたのではないかとも考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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